貯金アプリfinbee(フィンビー)、物価高における貯金の実態調査を実施 世帯貯金額「300万円以上」が3年連続増加 30代~50代は「10万円未満」「1000万円以上」が増加する二極化傾向 ~ 月収は全世帯で横ばいから減少で苦しい家計状況を反映 ~
貯金アプリ「finbee(フィンビー)」を開発・運営する株式会社ネストエッグ(本社:東京都千代田区、代表取締役:田村栄仁)は、10月17日の「貯蓄の日」にあわせ、「貯金・お金」に関する調査を実施。(調査期間:9月22日~9月25日)。貯金額、貯金目的の経年比較、コロナ禍前後で増減した支出、行動規制緩和後に増やしたい支出、お金に関する価値観、行動について世代別に調査いたしました。
■調査結果トピックス● 20年~23年、世帯貯金額「300万円以上」の割合が3年連続で上昇。コロナ禍における貯蓄志向の高まりが継続しているものと見受けられる。 ● 「貯金ができない世帯(10万未満)」と「貯金をしている世帯(500万円以上)」の二極化が進む。 - 30代、40代ともに「500~1000万円」「1000万円以上」の貯金額が増加。 - 30代~50代の貯金額「10万円未満」が増加。 → 貯金意識が強まる一方で、物価高・円安のなか貯金に十分なお金を回せない世帯も増加。 ● 20代の貯金額は「100〜300万円(23.5%)」が最も多くなっている。 ● 20代の収入は「203,866円」と昨年より2万円減少。全年代で唯一、支出額が増えていない。 → 収入が減少し、さらに物価高が進むなかで去年と変わらない支出水準で生活。 その中で、貯金額500万円以上の割合が増加するなど、家計が苦しい中、他の世代と比べ より堅実な生活を送っている傾向が出ている。 ● 家庭を持つ世帯が多い30代~60代で軒並み「食費・水道光熱費・交通費」の支出額が5~10%増加。昨年ランキング外だった「食費」が、今年は全年代で「今後支出額を増やしたい」と回答。 → 今年も続く原料価格・食料品価格上昇の影響が色濃く反映されたものと思われる。 ●20代〜50代で「資産運用」が増加。また20代の「貯金アプリ」利用率が増加。■調査結果詳細(2022年~2023年比較) 【年代別世帯貯金額の推移】● 20代の貯金額は「100~300万円(23.5%)」が最も多い。 ● 30代、40代ともに「500~1000万円」「1000万円以上」の割合が増加。 - 30代は「500~1000万円(15.5%)」「1000万円以上(17%)」が昨年比+3%増加。 - 40代「500~1000万円(17.5%)」「1000万円以上(20%)」が昨年比+6%増加。 - 結婚・子育て・学費など、大きな出費が多い現役世代の高額貯金額帯割合が増加。 お金を守る意識も高まっている。 ● 一方で、30代~50代の「10万未満」割合が昨年比+1~4%増加。 - 3年連続で全体では貯金額は増加している一方、貯金に十分なお金が回せない世帯も増加。 - 30代・50代においては「10万円未満」と「500万円以上」の二極化傾向が進む。【貯金目的の推移】● 全体傾向は大きく変わらず、「生活費」が約半数を占める。 ● 「旅行」目的が20代、30代、50代で増加傾向。旅行意欲はコロナ明けの昨年比微増。【貯金方法について】● 各年代で約2割の世帯が投資運用を行っているなか、20代~50代で「投資運用」割合が増加。 ● 20代では「貯金アプリ」の利用率が増加。また30代〜60代では「貯金箱」の利用率が減少。 キャッシュレス決済の普及により、貯金のキャッシュレス化が進む。 ● 全年代で「銀行の自動積立」が根強い人気。各年代の約3割を占める。【目標金額を達成するための貯金ルール(年代別比較)】※1.推し貯金:「○○がTV出演した:500円」「○○が今日も尊い:100円」など 好きなアイドルやキャラクターなどが活動をしたきに、推しへの気持ちを貯金する貯金 ※2.歩数貯金:1,000歩歩く毎に100円貯金など歩いた歩数に連動して貯金 ※3.365日貯金:1~365までの数字から1日1回、好きな数を選んで同額を貯金 ※4.カレンダーの数字貯金:1日は1円、2日は2円というように日にちに合わせて貯金● 全年代で「500円玉貯金」が減少。キャッシュレス決済の普及、また銀行窓口での硬貨預け入れ手数料徴収の影響から、小銭貯金が減少傾向。 ● 「先取り貯金」は全年代で根強い人気。確実な貯金方法として定着。 ● 「推し貯金」は20代で4倍、30代で約2倍に増加。若年層に人気の貯金。【一ヶ月分の月収の世代別比較の推移】● 全体で「約3万円」、20代、50代で「約2万円」減少。 ● 30代、40代は微増、ほぼ横ばいの水準。【物価高における支出に対する意識調査】 ▼物価高が強まった今年(23年)と昨年(22年)を比較して支出が増えた項目(世代別比較)
● 1人世帯が多い20代はほぼ変わらず、家庭を持つ世帯が多くなる30代~60代以上の世帯がほぼ全項目で「増えた」と回答。 ●特に、30代〜60代以上の世帯の「食費」「水道光熱費」「交通費」が軒並み+5%~10%増加。 - 「食費」:+10%以上増加。昨年から続く物価高による食料品価格の値上げにより、食費の家計負担が増加。 - 「水道光熱費」:+10%以上増加。40代では+20%増加。資材費高騰の影響。 - 「交通費」:+5%以上増加。30代では+10%以上増加。燃料費高騰及びコロナ禍明けの外出機会の増加が要因か。
▼物価高が強まった今年(23年)と昨年(22年)を比較して支出が減った項目(世代別比較)
● 全体傾向として、支出額を減らした割合は昨年より高くなっている。 ● ほぼ横ばいか減少した月収のなか、物価高による生活費の家計負担が高くなったことで、生活費以外(被服・交際・外食・旅行・趣味)の支出は減らしている傾向にある。 ● 「交際費・外食費」は昨年比低下傾向。コロナが本格的に明けたことで、外出や人との交流などの活動が活発化し始めていることが伺える。 ● 昨年、ランキング下位に留まっていた「貯金」の順位が上昇。ここでも生活費負担増の影響が出ているものと思われる。
▼今後増やしたい項目(世代別比較)
● 全年代の1位は昨年から変わらず。うち4世代で「貯金」がトップ。 ● 20代〜40代の「投資」の順位が下がり「旅行」の順位が上昇。 - コロナ禍における「貯金・投資」志向から、数年間我慢していたと思われる「旅行」にお金を回したいという意向の表れか。 ● 昨年ランクイン外だった「食費」がランクイン。 - 食費の増加が、「趣味費・交際費」や「投資」を上回る負担となっていることを示している。
【貯金を増やすためにおこなっていること(世代別比較)】
● 「衝動買いを控える」「ポイ活をする」が現役世代に人気 -各年代で4割が「衝動買い」を控えており、突発的な支出は抑えている様子。また、ポイ活でおこづかい稼ぎ、収入を少しでも増やす動きが見て取れる。 ● 20代の5割は「ポイ活」を実施。若年層ではポイ活の認知度は高く、収入源としての認知が高まっている。 ●キャッシュレス決済の利用は昨年と同様の水準。